食事の姿勢の話
いつもご飯を食べる時は、どのような姿勢で食べていますか?
このような質問をされて、すぐに答えられなかった方が大半でしょう。
今回のコラムでは、食べる時の姿勢について、興味深い実験研究結果についてご紹介します。
日本歯科大学名誉教授の丸茂義二先生は、「おむすび咀嚼実験」を行いました。
①足をぶらぶらさせる状態 ②足が床についた状態 ③正座
以上三種類の姿勢別に、おむすび一個を食べた時の咀嚼回数を調査しました。
結果
①足をぶらぶらさせる状態 平均65.8回
②足が床についた状態 平均77.8回
③正座 平均92回
咀嚼する回数は、「足をぶらぶらさせる状態<足が床についた状態<正座」の順番で多くなるようです。
不安定な姿勢では噛む回数が少なくなり、背筋が伸びやすい正座が、一番よく噛めることが明らかになりました。正座をすると、背筋が伸び安定した姿勢を保つことができ、自然に噛む回数が増えます。
小さなお子様が、食事に集中できず、困ることがよくありますが、その際、足元がぶらぶらしていませんか?
全身が安定する姿勢を整えることによって、よく噛み、味わえるようになります。
椅子が高くて、足が床に着かないときは、足代を置くなどの工夫をしてください。
また、口を閉じて1口30回噛むことにより、口唇の筋肉が引き締まり、口元が引き締まります。
そして、舌の動きも良くなり、発音しやすくなり、歯列も整ってきます。
是非、食事の際にはなるべく正座をし、一口30回噛むように心がけることをオススメいたします。